桜が散り始めた。
俺はまだ新学期の準備も整っていないまま、
それでも始まってしまった学校へ何となく通う。
あいつはインターンを始めることを決意し、
人の忠告を完全無視、早速面談へ行った。
「それがな、めっちゃ早く行ったのに場所わからんくて。
いきなり遅刻しちゃってん。でも担当の人が優しくて…」
早速やっちゃった感じだ。ざまぁみろ。が、面談はなかなかリラックスした雰囲気だった模様。
何か手応えもあったらしい。
上がり放題のテンションに任せて喋りまくってくる。
「事務所は、なんかホテルの1室みたいなとこやった。
緊張して早よ行ったのに遅刻とかほんまないわー。
でもスタッフの人たちが優しかったから大丈夫や。」
…何が大丈夫?
ともかく、駅から5分のビルの6階。
昼下がりのビジネス街を見下ろし、
ありがたくジャスミンティーを頂きながら、
将来の夢とか希望なんかを語っちゃってた訳だ。
とにかく、こんな感じで何となく新しい事が始まっていく。
あのビジネス街に桜はあったっけ。
花見だけはしっかり済ませた自分としては気掛かりだ。