大学1回生のハルカは今、インターンに熱中している。
朝いちばんに会社へ行き、授業ギリギリまで仕事。
会社から学校へは走らないと間に合わない。
授業に出ても、頭の中では仕事のことを考えている。
何の役に立つのかも分らない授業を受けるよりも、
仕事をしているほうが、確実に社会の役に立ってる。
勉強なんて机上の理論を振り回すだけで、
自分の手で何も作り出していないじゃないか。
勉強では、新しい単語をいくつか覚えた。
だから何なんだろう。
仕事では、ひとつ効率アップの方法を実践した。
こっちのほうがよっぽど達成感がある。
ヒロコに、授業で感動した事を熱く語られた。
「言論の自由が守られてるんじゃないねん、
言論の自由、っていう枠組みがあるねん。
あの先生すごくない?」
「…」
だから、なんなんだろう。
この子とあたし、同じ感動を味わうことは一生、
できないんじゃないだろうか。
そんな雲を攫むような話をしているよりも、
実際に動いて、働いて、何かを作り出さなきゃ
始まらない、あたしはそう思う。
そんな言葉遊びになんて目もくれずに、
朝から晩まで仕事して、何かを作り出してる人たちがいる。
あたしは周りのそんな人たちを見て、
自分が恥ずかしくなる。
ヒロコにこんな事を言ったらどうなるだろう。
シンジはどうだろう。
そういえば、バイトの面接はうまくいったんだろうか・・。