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やったからこそ満足して終われる

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┃ コラム 「やったからこそ満足して終われる」
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┃                      松島 光彦 2004/6/25
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人がたくさんいる繁華街なんかで、真昼間に泣いた事がありますか?
ただひたすらに涙を流した事がありますか?

僕はあります。場所は渋谷でした。今から5、6年くらい前のことで
す。当時付き合っている彼女と一緒でした。当時の僕は音楽大学の
学生でした。でも、腱鞘炎という病気にかかり演奏ができなくなっ
ていました。

今から考えるとかなり自暴自棄になっていたと思います。学校をサ
ボって派遣社員として働いたり、バイトをして「稼げるさ」と強がっ
ていました。そんな僕が渋谷を歩いているときに、(今はなくなっ
てしまいましたが)楽器店の前に電子ピアノがおいてありました。
当時はまだ、電子ピアノの音もそんなに良いわけではなく、ちょっ
と弾いてみようか程度だったのですが、その音のずいぶん本物に近
いニュアンスにびっくりしたのです。「あ?結構いい音するんだ」
と自分が言ったのを覚えています。

そこでちょっとしたスケールを弾き、かろうじて覚えていた曲のさ
わりを弾いて・・・はっとなったのを覚えています。音楽を捨てる
といって、当時は「もう未練はない」と吹聴していました。でも、
そこでそのピアノに触れた事で、「自分が音楽を捨てきれないでい
る」ことに気が付いたのです。

映画に行くとか言っていたはずですが、彼女を引きずるようにずる
ずると渋谷の町を歩き回り、途中から僕はただ泣いていました。当
時は、泣くほど自分が音楽を好きだとは思いませんでした。

それから何年か後、僕は大きな満足とともに音楽への最後のお礼と
ともに卒業演奏のステージをつとめました。最後のステージに向か
う最後の数ヶ月は、毎日体重が落ちていくような過酷な日々だった
のを覚えています。とても幸せでした。当時の僕を知っている後輩
が「あのときの先輩は痛々しくて怖かった」と言っていました。今
では笑って聞く事ができます。

あそこであれだけやったから、今の自分がいる。僕はそう感じてい
ます。間違いなくあの数年間僕は命を懸けて音楽生活を送りました。
だからこそ、音楽にけじめをつけて次のステップに進めていると感
じています。

夢を追いかける事は大事な事です。皆さんも将来に対しての夢があ
ると思います。あれをやってみたいこれをやってみたいと考えてい
る人もいると思います。でも、その希望をただ口にしているだけで
は何の解決にもなりません。そこに関わるポイントはいろいろある
かもしれませんが、とにかくまずやってみる。チャレンジしてみる。
とにかくアタックしてみる。原動力は「自分がやってみたいから」
それだけでいいと思います。それが、学生に許された最高の力だと
思います。あれが駄目これが駄目と言っている間に、実行してみま
しょう。

手段は割りと何でもあるものです。やらない後悔よりも、やった後
悔の方がきっと満足感をもって次のステップへ進めます。

悩み過ぎないで、行動してみてください。きっとそこには自分の知
らなかった満足の形があるはずです。

探してみてください。

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2004年6月25日 01:07に投稿されたエントリのページです。

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